作品集「コスモセラトプス」を公開しました

コスモセラトプス

本サイトにて作品集「コスモセラトプス」を公開しました。
いろいろな事情によって本にするかどうかずっと迷っていたのですが、手元に置いておくのも不健康なので、いっそWEBで公開しようと思います。

作品集「コスモセラトプス」

収録作品

  • 【テラセラトプス】
  • CQフェアリーランド
  • あたらしいえふで
  • 【アクアセラトプス】
  • この世の花
  • カリシカハッピーハーモニクス
  • 【アルクセラトプス】
  • 限奏のハルキゲニア
  • 【コスモセラトプス】

個人の作品集としては7作目になります。
もともと割とオープンに作ろうとは思っていたので、収録作品はほとんどPixivなどで公開しています。
ですので、今回の公開に際して作品として初公開にはるのは二作のみです。
あと「あたらしいえふで」が再録という形で入っています。何故かと言うと、最初に収録した「METAPHYSICAL FOXES」という本が死ぬほど売れなかったからです。
死ぬほど、売れなかった、からです。

それはともかく。

作品のテーマやコンセプトについてはどっかで書こうかなーと思ってます。
いやもうここで書いちゃうか。その分記事の公開が遅れるけど、まぁ誰も困るまい。
今までメタメタな作品ばっかり作りながら解説的なことをあんまり言ってこなかったのは単純に恥ずかしいからなんですけど、せっかくWEBで公開するんだし、僕が普段どんだけ恥ずかしいこと考えてるのかも全部書きますんで、悶絶しましょう。

「コスモセラトプス」について

全体を通してのコンセプトみたいなものの中心になるのは「テラセラトプス」「アクアセラトプス」「アルクセラトプス」「コスモセラトプス」の四作になります。ですので、その辺は個別にだらだら書いていきます。
「~セラトプス」に共通して言えることは、モチーフになっているのは恐竜の大絶滅だってことです。

はい、突然ですがトリケラトプスの話をします。皆さんご存知ですよね、でっかい襟巻きに三本角の草食恐竜。
ところでトリケラトプスの名前の意味ってご存じですか。
「Triceratops」と書いて「tri(3)+cerat(角)+opus(顔)」って意味なんですよ。三本角の顔。そのまんまですね。

【テラセラトプス】

地を這う獣は置いてけぼり。落ちる星をただ眺めている。
「テラセラトプス」は「Terraceratops」と書きます。
白亜紀末の生物の大量絶滅はK-T境界とか言われるそうですが、原因は今のところメキシコのユカタン半島に落ちた隕石衝突による諸々の気候変動によるものという説が最有力でして、それにより、北米大陸には高さ300mもの巨大な津波が押し寄せたとも言われています。
トリケラトプスは白亜紀最後期に北米大陸に生息していた恐竜ですが、その頃には恐竜という種自体がだいぶ衰退していたようで、まぁ、なんか、そういうテーマです。

CQフェアリーランド

学生の頃、部活帰りにたむろってた夕方のコンビニには何故だかものすごい安心感があって、今でも十代の青春と言われて思い返すのはそういう情景なのですが、そんな僕らも気付けば大人になってしまっていて、結局のところ、否応なく大人になるしかない僕らのために用意されるネバーランドなんてなかったのです。
だとしても、未だにネバーランドがあって欲しいと思うし、妖精の国に向けて電波を飛ばし続けてるわけです。
だいたいそんな感じ。浮遊と落下と現実とファンタジーのイメージ。

あたらしいえふで

元々はイラレ単体で作る絵に何かプラス出来ないだろうかという思いつきから、SAIで描いたキャラクターを使ってみた技術的な実験作で、同じ作品集に収録した作品「METAPHYSICAL FOX」でも同じことをしています。
タイトルについては「新しい絵筆」でもあり「新しいFで」でもあって、後者はギターを練習したことない人にはわからないと思いますが、ギターには弦を押さえるパターンとしてコードってのがありまして、Fのコードは頻出する割に初心者には難しいので、押さえ方を簡単にした簡易バージョンってのもあるんですね。
んで、何かこう新しいことをしたよ!って意味でそういうタイトルをつけました。
簡単じゃない、ちゃんとしたFコードで音が鳴った時の感じ。

【アクアセラトプス】

地を這う獣は閉じこもり。ただ誰かの幸せを祈っている。
「アクアセラトプス」は「Aquaceratops」と書きます。
また恐竜の話をします。まぁ曖昧な話ではありますが。
隕石の衝突の直後に発生した熱や火災は海洋には届きませんでした。
海洋生物は水によって隔絶された環境にあったことで難を逃れることができたわけです。
しかし最終的には海洋生物の約半分が死滅したと言われています。
隕石の衝突によって巻き上げられた塵や灰が空を覆い、太陽光が遮られる環境が続くと、光合成によって生きていた植物らが死滅していきます。
そうして段階的に食物連鎖が崩壊。結果、生物群全体が死滅していったのです。
で、まぁそういう風に考えると、長期的には逃げ場の無い環境でじわじわ飢えて死んでいく海洋環境の方がエグい展開だったんだなあとか思うわけで、まぁ、なんか、そういうテーマです。

この世の花

とにかく全力でオレンジをぶち撒けたかったんです。鮮やか華やか花の色。
ややこしい話をすると、ここに描かれているキャラクターの名前は一条桜と言って、色々やる気のない「この世全てに春の花」という構想の中では「カリシカハッピーハーモニクス」の後の後の後くらいに登場して何もかもを奪い尽くすハイパーファンキーガール、通称「此世花」このよのはな
要するにそういう趣味に走った結果。

カリシカハッピーハーモニクス

去年書いた「カシリカハッピーハーモニクス」のキャラクター、カリシカのイメージ。
背景はガラスグラスランド、エメラルドマウンテン、ニアエア、リバーサイドリバースブリッジ、髑髏ヶ原。

【アルクセラトプス】

地を這う獣は這いつくばり。触れ合う全てを失いながら。
「アルクセラトプス」は「歩くceratops」と書きます。
地を這う獣は地を這う獣であるがゆえに歩くことしか出来ないわけで、流星だって見上げることしかできないのです。
そういう旅路と星の海への憧れをテーマにしていたはずなんだけど、気付いたら随分自己批判的な内面が出てしまったっていうか、元々は寝そべったセラトプスを描いていたつもりが、絵面的には立たせた方が映えるじゃん!みたいな思いつきによって台無しになったっていうか、でも気に入ってるのでそれはそれでいいのです。

限奏のハルキゲニア

ハルキゲニアって好きなんですよ、ハルキゲニア。カンブリア紀の謎生物。
「ハルキゲニア」という名前は「幻覚が生んだ者」という意味だそうで、復元図が上下逆に描かれた事件が有名ですよね。奴はロックだ。
そういうわけで、天地を逆にしても見えるように作りましたし、本当はどっちが上なのかは背景に描いたトゲトゲのとおりです。

【コスモセラトプス】

地を這う獣が見る世界。それはこれからのすべての世界。
「コスモセラトプス」は「Cosmoceratops」と書きます。
以下全部その場の勢いで適当なこと書きますが、先に結論だけ書いておくと、キラキラしたイメージをキラキラした流星に乗せて化石のビルに叩きこむのが「コスモセラトプス」のイメージです。

「コスモセラトプス」という作品集を作るにあたって最初に思い浮かべたモチーフは、落ちてくる流星を見上げる「テラセラトプス」の情景で、そこにはどうしようもない孤独と絶望があるわけですが、翻せばそれは新しい時代の幕開けでもあって、そういう意味では決して全部が全部悲しいイメージではないんですよね。
じゃあその先にある幸せなことって何だろうって考えた時に(その先っていうのはつまり恐竜が滅んだ先にある僕らの生活とか歴史とか、そういう薄ぼんやりしたものなんですけど)あんまり具体的な何かは思い浮かばなくて、多分そういう、コレっていう実体のないもの全部ひっくるめてそれでいいんじゃね、っていうか、例えば人類の歴史をだーっと年表にして並べたって、その中で人類全体が一番ハッピーだった瞬間とか決められるわけじゃないし、だったらそれこそ「昨日見たドラマのハッピーエンドを思い出して嬉しくなる」程度の希望だとしても、それがある世界は多分素晴らしいもので、なんかこう、そういうキラキラしたプライベートなハッピーって、いいよね、的な。
「テラセラトプス」も「アクアセラトプス」も「アルクセラトプス」も、根っこにあるのは終末を一人きりで迎える孤独で、それは他者を求めてやまない感傷で、流星が連れてくる先の未来には(今のところ)それらしい終末は見えないけど、それでもやっぱ人ってどっかしら孤独だし、多分誰も他人と誤解なく分かり合えるニュータイプにはなれないし、だけど明確に他人ってのは存在してくれていて、例えばすれ違うことくらいしか出来ないとしても、すれ違うことくらいは出来るし、近づけばぶつかることだってあるけど、ぶつかることで自分の心の硬さや大きさや形はちょっとずつ見えてくるし、耐えられずに泣いたら泣いた分だけ涙は視界をクリアーにしてくれるし、なんかこう、そういう、そういうのがキラキラしたプライベートなハッピーなんですよ。

つーわけで、そういうミニマムでも全力のハッピーを化石のビルに積み上げながら、まぁせいぜい絶滅しない程度には生きていきたいなあ、みたいな、そういうやつ。

あー恥ずかしい恥ずかしい。

そんな感じで。

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