日本語を書く

最近ちょくちょく同業の方とお会いする機会があり、その度にWEBに関する話をするのですが、その中で度々「はるかなさんのブログは読みやすくて面白い」という評価を頂きます。
9割社交辞令とわかっていても尊敬するWEB屋さんから褒められれば嬉しいもので、調子に乗ってこんな記事も書いてしまうというものです。
つーわけで、僕なりの文章表現について書く。

文章を書く上で必ずしも正しい日本語である必要はないのかもしれない

当然の話ですが、単語には正しい意味があります。
しかし同時に、正しい意味とは関係ない解釈というものも存在します。
仕事として物を書く場合はまた違ってくると思いますが、単に趣味として物を書くのであれば、重要なのは解釈の方だと思っています。
噛み砕いて言えば「(自分が)誤解なく書けているか」ではなく「(相手が)誤解なく読めるかどうか」の方が大事ってことです。
ですので、例えば誤用の方が一般化している語句(確信犯とか役不足とか)の扱いに関しては、一般化した誤用の方の意味合いで使ったとしても何ら問題ないんじゃないかな、と僕は考えています。
……どのみち解釈が別れるなら避けるのがベターではありますが。

これはあくまでも考え方の話ですので、実際に僕がそうしているというわけではありません。
僕の場合は、そもそもその手の単語をあんまり使いませんし、使うとしても「確信犯(誤用の方の意味で)」というような具合に明確化するようにしています。
また、どっちを使っても大して解釈に違いがない「ら抜き言葉」のような言葉は正しい方の表現を使います。
あるいは、「見られる」→「見ることができる」といった具合に言い換えます。

万人に伝わる言葉と言われても

専門性に特化した技術ブログのような場合は別ですが、専門用語や流行語は使わないに越したことは無いですよね。
そうは言っても、専門分野に関するサイトだって読み手の知識や認識は千差万別ありますので、どのレベルの読者を想定しているのか、というところがキモだと思います。
もちろん全ての読者に伝わる表現であればベストなのですが、こと専門分野に言及する以上、そんなもんねえよ、というのが正直なところですからね。

違和感のない文の考え方

前述したとおり、誤解なく意味を伝えることができているなら、文として破綻していようが何だろうが別に良いと僕は思っています。
ですので、ここから先はそれ以上に「まともな日本語」を求める場合の話です。

よく他所のブログ記事なんかを読んでいて、文章に妙な違和感を覚えることがあります。
決して意味を理解できないわけではないのに、何故か気になる……といった類のものですね。
そういった細かな違和感の正体を意識するか否かは、翻せば自分で文章を書くに時にそれらを意識できるか否か、ということにも繋がると思います。

具体例として、僕が最近読んだ記事から一文を取り上げてみます。
前述した通り、決して意味が理解できないわけではありませんし、他人の文章にケチをつけるというあまりにも無粋な行為なので、引用元は明記しない方針でいきます。チキンです。ぴよぴよ。いやまあ僕の観測範囲内なのでわかる人にはわかっちゃうんですけど……。

はてなブックマーク、feedの購読、ツイッター、facebook、最近ではGunosyなど様々なサービスを活用して情報の収集を行なっているかと思いますが、それらの情報を実際の業務の中で大体どれぐらいの情報を利用しているのでしょうか?

とあるWEB系ブログ記事の冒頭の一文です。この前に文はありません。
違和感の正体は二つあります。
一つは「主語がない」という部分ですね。この場合は「誰が」という主語が抜け落ちています。
もう一つは表現の重複です。これは後述します。
この手のものは、文の構造と言葉の使い方の2点に注目すれば大体わかります。
まぁ大体そのどちらかが原因なので。あくまでも大体ね。
今回の例は文の構造の方ですね。言葉の使い方は辞書を引けばわかることなので書きません。

文の構造を理解するポイントはいくつもありますが、僕は第一に文を簡略化します。
文中の装飾を排除し、必要最小限の語句だけで文を再構成してしまうわけです。
実際に僕がよく使う手法は以下の5つです。

・主語と述語を見つける
・接続詞で文章を切る
・複数の要素を一つにまとめる
・名詞を代名詞に置き換える
・意味が変わらない程度に、可能な限り形容詞や副詞、連体詞を排除する

これらを用いて、前述の文の構造を簡略化します。
とは言え、この5つの手法を全部ぶち込んだらそれはそれでわけがわからなくなりますので、ある程度の段階で抑えます、はい。特に5つ目はヤバイ。めんどくさい。

情報の収集を行なっているかと思いますが
情報を業務の中でどれぐらいの情報を利用しているのでしょうか?

最初の固有名詞群はごっそり不要です。
一つ目の主語の不在は、前半部分を読めば一発でわかると思います。
この場合は誰が情報を収集しているのかがわかりません。
文脈上「~行なっているかと思いますが」とあるので、著者ではなく読者を指していることは理解できますが。
二つ目。表現の重複に関しては後半です。「情報を」という主語が頭と中間でダブっています。
これは長文を書く時にありがちですね。僕も度々やらかしますので人のことは言えません。

その辺を踏まえて正しく書き直すとこうなります。主語は適当です。

皆さんも、はてなブックマーク、feedの購読、ツイッター、facebook、最近ではGunosyなど様々なサービスを活用して情報の収集を行なっているかと思いますが、それらの情報を実際の業務の中で大体どれぐらい利用しているのでしょうか?

これでもまだ冗長な気もしますが、僕は冗長な文好きだからこれでいいです。
もっとシンプルにするなら「情報の収集」を「情報収集」に置き換えるとか「実際の業務」を「実業務」に置き換えるとか、やりようはいくらでもあります。

これは文だけに焦点を絞った場合の話ですので、例えばブログ記事を書く場合は、記事全体の構造を考える必要があります。
その場合のアレコレはまた別の機会に。今回は文だけの表現についての話なので。

自分なりのルールを作る

色々と書きましたが、自分なりの文章表現のルールを持つことが大切なんじゃないかと、最近は特に思うようになりました。
何というか、書いた人の味ってあるじゃないですか。小説なんかでも、作者によって文体は異なりますし。
正しい日本語とか文章表現も当然大切なことではあるんですが、それを踏まえて、個々人々の文章の味って、面白いと思います。
例えば僕の場合は、基本的に口語をベースに文章を考えます。
理由は単純に自分が書きやすく、人が読みやすいからです。
口語をベースに考えていれば、ある程度砕けた表現を使っても違和感がありませんし、自分の語彙力以上の難しい表現を使うことがまず無くなりますので、単語のミスによる事故が減ります。
あと僕のブログの読者はついったー経由で流入してくる方が中心なので、ついったー上の僕のキャラクターとの乖離を抑える意味もあります。

更に細かいこだわりを思いつく限り書きだすと……。

「~だけど」は「~だけれど」と書くんだけれど。
文章を区切る場合の単位は「改行<一行開けての改行<「*」を挟む改行<章タイトルで区切る」の順で程度を分ける。
 ブログ記事では段落を使わない。
改行を多め(一般的なラノベ程度)に入れる。
「鍵括弧内の末尾には句点は入れない派」
三点リーダの後には句点を入れる派……。
三点リーダと中点を混同する輩に死を・・・!
!や?などの記号で文が終わり、かつそこで改行しない場合は! 後ろに半角スペースを1つ入れる! 入れる!
読点は文章を口に出した時のリズムを基準に、やや多めに入れる。
数字の扱いは、ひとつだろうが一つだろうが1つだろうが特に気にしない
僕の書く文が例えどれだけ長く冗長になり、果たして改行もされず段落も分けられないまま延々無意味に単語数だけが増えていったとしても、そんなことは一切合切1ミリ足りとも気にしない。
草は生やさないwwwwwwwwwwwwww
単芝も生やさないw
過度装飾はしない。
強調の意図がない限り、同じ表現もしくは同種の語句を狭い範囲で繰り返さないようにする。あるいは同意語に置き換える。
ら抜き言葉は避けれそうなら避け、「~ことができる」という可能表現を使う。

といった具合です。
改めて書きだすと結構色々と自分ルールがあるものですね。

なんか色々書いたけど僕はこういうことを書いたんだよ

・正しく完璧な日本語であることより、読み手にどう解釈してもらうかが重要。
・専門性の高い語句は出来るだけ使わず、一般的な言葉に言い換えるのが良い。
・違和感の無い文章にするためには、文の構造を把握するといい。
・諸々を踏まえて、自分なりの文章表現のルールが明確になると面白い。

そんな感じで。
皆もモリモリ日本語を書こう!

    • 匿名
    • 2013年 5月28日

    「。」は、読点ではなくて句点ですよ。

    • halcana
    • 2013年 5月30日

    ご指摘ありがとうございます。修正させて頂きました!
    適当に書いたことがバレてお恥ずかしい限り……。

  1. 2013年 5月22日