転職は逆転ではなく再分配という考え方

つい先日、派遣会社で働いてる知人と会う機会がありました。
僕は派遣という働き方については全く理解がないので、色々興味深い話を聞けて楽しかったのですが、その中で、彼の上司が言っていたというお話をご紹介しようと思います。
正直、僕はちょっと同意しかねる考えなのですが、まぁ備忘録程度にまとめておきます。

転職は一発逆転のチャンスと考える人々

面接や面談をしていると、転職を「一発逆転」のチャンスだと考えている人に多く出会うそうです。
ここで言う「逆転」というのは、例えば給与、やりがい、拘束時間、そういった諸々をより良くする、という意味です。
当然、給与は高い方がいいし、やりがいはある方がいいし、拘束時間は少ない方がいいし、自由度は高い方がいいし、安定性がある方がいいし……などなど。
言い出したらキリがないのですが、こうした要素をまるっと引っくるめて「より良い環境で働きたい」という思いは、転職を考えている人なら誰でもあるんじゃないかなぁと思います。
仮に僕が転職するとしても、きっと同じ事を考えると思います。そりゃあ、できることなら良い環境で働きたいですもんね。
しかし当然ながら、そうした希望を叶えることは難しいそうです。
それは何も「そんな夢みたいなええ会社なんかあらへんで…」的な切ない話ではありません。
彼が言うには、転職は一発逆転のチャンスではなく、「再分配」の機会だからだそうです。

再分配という考え方

再分配という言葉は少しわかりにくいかもしれません。ゲーマーには「ステ振り」と言えば一発で通じそうですが。
考え方としては、まず働くにあたって自分が重要視する条件を5項目ほどピックアップします。
次に、それぞれの項目の現状の水準を5段階でランク付けします。
(この2つは別に10段階でもいいですし3段階でもいいですが、ここでは仮に両方とも5段階にしておきます)
そうすると、全てにおいて満足していれば合計は25点になりますが、大抵の場合は不満があるからこそ転職するわけで……。

選択した5項目の合計値が仮に15点であったとして、転職によってそれを20や25に引き上げる、というのが、前述した「一発逆転」という考え方です。
逆に「再分配」とは、文字通り現状の15点の振り分けを変更する、という考え方になります。
例えば15点の内訳が以下のようになったとして…

給与:2 やりがい:3 拘束時間の短さ:3 自由度:4 安定性:3

給与を4に上げたい、となると、それ以外の要素を-2する必要があります。
給与が上がる代わりに拘束時間が伸びるとか、自由度が下がるとか、イメージとしてはそんな感じだそうです。

それはそれで、僕は疑問だけど

自身の能力次第で待遇が決められるなら、確かに真っ当な考え方かもしれなあと思います。
とは言え、自分の能力を判断するのが他人である以上、自己評価がそのまま待遇に当てはまるなんてことは無いですよね。
会社によっても変わりますし、人事によっても変わります。
が、あくまでも堅実な考え方の一つとして、そういう意識も持っておくといいのかもしれないね、というお話でした。
ものっすごく噛み砕いて言えば、「高望みせずに身の程を弁えれば転職は格段に楽になる」みたいな、ある意味当たり前な考え方なのかもしれませんね。

もちろん、転職する以上は今以上の環境に身を置きたいですし、キャリアアップもしたいものですが、転職することで今現在の自分の能力がいきなりレベルアップするわけでもなし……。
しかしそんなMMOのステ振りみたいなノリで待遇が決まるわけもないので、やっぱ違うなーと思う。思うよ。

で。

「でもスキル云々は置いといて面接ウケすげー良い人もいるし、アテになんないっしょ」みたいなことを言ったところ、「そういうお前みたいな奴がいるから俺らが苦労するんだ」とグチグチ言われたのですが、それが君の仕事なんだから仕方なかろう、と僕は思ったのでした。
そんな感じで。

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